杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第139回
「たまごっち」は不燃ごみへ?

数年前に流行った、たまごっち。
未だにはまっている人はいないでしょう。
捨てた人は?
其れとも、何十年か後に、
「何でも鑑定団」に出品する為に大切に保管している?
当時たまごっちに凝っている人は、
朝から晩までたまごっちの世話をしていました。
私は一つも持っておらず、
「あー、ご飯が欲しいと言っている!」
とボタンを押している人を横で見ていました。
当時、たまごっちを何個か持っている人は
殆どたまごっちに振り回されて生活していたのでは?
しかし、少し経つと、
ソニーのアイボ君に人気の座を奪われました。
いつの間にか、たまごっちの話をする人はいなくなりました。

私は不思議な体験をします。
家電量販店や、百貨店で商品を一人で見ていると、
必ず人が寄ってくるのです。
ある時、あるメーカーの食器洗い機を研究して、
後ろを振り返ると4、5人の男性が立っていたなんてことも。
これは、私がナンパされそうだったということではなく、
「サクラ」になっていたということです。
百貨店でも後ろを振り返ると人が集っていることが有り、
私は「歩くサクラ」になっていることが多いのです。
あまりにもこのような事が頻繁に起こるので、
もしかしたらブームというのは
この現象に似ているのではないかと考え始めました。
情報発信をする機会の有る人が
「流行ります」という情報を流して、
流行に乗っていることに「イケテいる」喜びを感じている人が
集まってくるだけの事なのでは?
けれど、元々その物に関心が有る訳では無いので、
別の「イケテいる」物に飛び乗って行きます。
もしかしたら、株を高い時に買いたくなる心理も
同じかも知れません。

流行に敏感と言っても、それを客観的に見ている人、
その渦中に入る人とは別です。
最近のブームは異常に早く、
コンビニに置く商品も3ヶ月に
どんどん変化して行くと言われます。
その浮気な消費者を相手にしなければ、
商売が成り立たないなんて本当に大変な事。
流行は女性が作ると言われます。
たまごっちを不燃ごみに捨てた人は、
新しい物をどんどん吸収する人ではないでしょうか。


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