第138回
遠くへ行きたい
「自分のことを、誰も知らない所へ行きたい」
とある年配の女性が言っているのを聞いた事が有ります。
その女性はその土地で生まれ育ち、
同じ場所で仕事をして生活をして居ました。
私は自分と同じことを考えている人が居て嬉しく成りました。
皆さんも普通の旅行とは違う、
「遠い所」にぷらりと行ってみたいと思うことは有りませんか。
私は「遠くへ行きたい」という曲が好きです。
たまに口ずさむ時もあります。
一体、人はどんな時に「遠くへ行きたい」と思うのでしょうか。
違う自分に成りたい時ではないでしょうか。
「もう一度、若いあの頃に戻ってやり直したい。
もし、あの時ああしていれば、こうはならなかった」
という後悔の一つや二つはある筈です。
新しい挑戦をしようとしても、
「今の周囲の人は自分のことを知りすぎている」
ということも有り、冒険を躊躇してしまうことも。
自分の事を誰も知らない、
遠くへ行って新しい人生を始めたいと思うことは有りませんか。
私も地方に居た時に感じていました。
「このまま、年老いて行くのは嫌だ。
もっと、もっと何か有る筈。
自分の内からこみ上げる何かを実現したい」
その「何か」というのは具体的に決まっていた訳ではありません。
けれど、その時に私は確かに「遠くに行きたい」
と強く願ったのです。
たまたま上京する機会になった時に、
私は今まで自分が体験した事のない、珍しい事がしたい
と思いました。
東京はそんな人の集まった街だと感じる事があります。
色々な地方の人が集まって文化がチャンプルされています。
東京でも収まりの付かないような人が世界中から集まるのがNY。
NYで収まりが付かなくなったら、
宇宙にでも行くことになるのでしょうか?
大都会は良いも悪いも全てを受け入れて文化を創っています。
「遠くに行きたい」と感じた人が集まった街を
遠くに行きたい私はこれから訪ねて行きたいと思います。
色々な遠くへ行って年を重ねるのも、私の夢。
|