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第10回
華僑は家業・投資の哲学をしっかり子孫に継承する(1)

車 到 山 前 必 有 路
車(くるま)山に到る前に必ず道を探す


日本では事業オーナー経営者の師弟は多くの場合、
家庭に確固とした教育方針・哲学が無い為に、
甘やかされて育ちがちで、
「金持ちのボンボン」と、馬鹿にされることが多いと思います。
それどころか、先代が築き上げた会社・財産を
2代目・3代目が食潰してしまう事すらあります。
また、逆に子供を学業優秀に育てた結果、
一流大学を卒業して一流会社に就職してしまい、
家業に見向きもせず
事業を継承してくれないと親が嘆くケースもよく見られます。

こうした現象は、学業優先・一流大学志向の学校教育、
一流官庁・一流企業が尊ばれる社会的背景も一因だと思われますが、
日本の家庭では家業継承について
確固たる哲学をもって教育が行われていない事が
最大の原因だと思います。

華僑は教育を勿論非常に大事にしますが、
一流大学・一流会社に入る事を目的とする教育は決してしません。
社会で通用する教育、実践で使える語学教育、
独立心を養成するための教育、
ファミリービジネスを継承するのに役立つ教育を
期待しているのです。
最近では多くの華僑は、高等教育(大学、ビジネススクール)を
居住国でなくアメリカで受けさせ、
他人の飯を食わせる目的で
外国企業(投資銀行、商業銀行など金融系が多い)で働かせて
経験を積ませることを重視・実践しています。
日本の様に、小学校受験までは一生懸命に勉強をさせるが、
後はエスカレーター式教育で、受験戦争も経験せず大学を卒業させ、
他人の飯も食わせず、最初から自分の会社に入れる。
そうした教育法が子供の為だと
錯覚している親がいかに多いかと思うと、情けなくなって来ます。

<つづく>


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2006年12月11日(月)

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