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第77回
ベトナムビジネスで成功するには?
権力構造の理解が必要

最近マスコミでは頻繁にベトナムのトピックが取り上げられ、
その記事のほとんどが
好意的な報道であることの影響が大きいと思いますが、
日本人のほとんどがベトナムにたいして、
肯定的な印象を持っていると思います。

一方、中国に対する報道は、
「バブル経済」「抗日意識」など否定的なニュースが多く、
その反動もあって、ベトナムがばら色に見えるのかもしれません。

中国とベトナム両国でビジネスをしている立場から考えると、
中国の方が法律も整備されており、ビジネスの透明度も高く、
汚職も少ないと正直感じます。

中国は経済開放から既に時間が長く経過しており、
金・コネ・人脈がなくともかなりの範囲で、
ビジネスが合理的に進ませることが可能です。

一方ベトナムは、ドイモイ(経済開放)政策が
中国から10年近く遅れてスタートしたこともあり、
何をするにも、金・コネ・人脈が必要です。

中国も十数年前はそうでしたから、
ベトナムは当然まだまだ遅れているともいえます。

ベトナムの権力構造の頂点にいるのは、
首相官邸・共産党・軍隊の3つであり、
大きなビジネスを行う場合、
これらのルートのどれかを使わなければ、
物事はなかなか進みません。

成功しているベトナムビジネスマンは、
当然のことながら強いルートを持っていると考えられます。

逆に言えば、
この3つのルートの子弟・親戚・友人であることがほとんどです。

いわばベトナムのエリート層は、
こうしたルートの中で様々な利権を得ることで、
ビジネスを成功させているとも言えるのです。

しかしながら、経済が発展する中で
こうした利権はどんどん少なくなっていきます。

私が中国で親しくしている
利権ビジネス専門で金儲けをしている友人も、
「濡れ手に粟の利権ビジネスも北京オリンピックまでで終わりだ!」
と言っています。

ベトナムも急速に利権ビジネスは減っていくでしょう。

逆に言えば、利権にありつけるうちは
徹底的に利用するというのも、一つの考え方です。

国営企業の民営化に伴う未公開株の入手ルートも、
一つの大きな利権とも言えるのですが、
この大きなビジネスチャンスに気がつきそこにアクセスできるのも、
利権にアクセスできる権力構造の頂点に繋がる人たちなのです。


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2007年5月28日(月)

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