事務所のソファが二人の寝室
私の知っている人に、中国人の女性と結婚した人がいる。結婚をする前、日本人の方は中古自動車のセールスマンをしていた。そのまた前はアメリカ人の経営するジーパンの会社に勤めていた。アメリカに留学をしたことがあって英語にさして不自由しなかったので、外資系の会社を選んだのであろう。
中国人の女性にめぐりあったのも、英語で喋りかけることに不自由しなかったからであろう。奥さんになった人は、香港の人で、知り合いになった時は、東南アジアをとぶ飛行機のスチュワーデスであった。どうやって口説いたかききもらしたが、二人が一緒になった時、男の方は無一文に近い状態だった。
新しい世帯を構えて生活していくためには、新しい収入の道を考えなければならなかった。
競争ばかり激しくてあまりお金にならない車のセールスマンはいずれにしても断念するよりほかなかった。幸い、アメリカに留学をしたことがあり、アメリカの大学事情にも通じているし、見ていると、大学を出てからまたアメリカに留学に行く人が日増しにふえている。しかし、これからの若い人たちは、いざ行こうとなると、どこの大学に行ったらよいのか、不案内だし、語学力も不足で大学院入試に合格するのも容易ではない。
「こういう人を相手の予備校をやることにしよう」
と思い立って、奥さんに相談したところ、奥さんも賛成したので、代々木の予備校のたくさんあるところに、ビルの一階を借りて学校をはじめた。日本には英語で授業をやっている大学もあるし、アメリカの大学の入試を代行している大学もある。そういう大学の試験場には多くの受験生が集まってくるが、むろん合格する人よりはおとされる人のほうが多い。
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