「途中下車、前途無効」を覚悟せよ
二十七歳というと、もう大学を出てから何年かたっている。当然のことながら、就職もちゃんときまっている。
自分の将来に対して、もしくは自分の一生の仕事に対して真剣になるのが二十七歳前後で、仕事や就職はその前にすでに決まっているとすれば、まだ何も知らないうちにちゃらんぽらんに仕事をきめてしまった可能性がある。つまり学生気分もまだ抜けきらないうちに、親兄弟の言うままに、あるいは友達と語りあって、入社試験を受けた結果がどこかの会社に就職することになって、すでに走り出した列車の上で揺られながら、この便に乗ったのは正しいのかと考えているようなものである。
日本の大企業はたいてい、中途就職は認めないし、したがって中途退職をすることは、もう振り出しには戻れないということであるから、いわゆるサラリーマンの出世コースを踏みはずすことになる。一ぺん、このコースを踏みはずしたものは、脱サラをして独立自営をやるか、名もない中小企業に再就職するよりほかない。その覚悟をしなければ、うっかり会社もやめられないことになる。
こういう社会制度が採用されているおかげで、企業は、多くの人々が中途退職するのを防げるのかもしれない。ちょうど鉄道の切符に「途中下車、前途無効」と書いてあるようなものである。もし辞めるとなるとせっかく手に入れた長距離チケットを途中で台無しにするようなものだから、自分の能力に自信のない者や決断のつかない者はどうしようかと迷っているうちに、終着駅までついてしまう仕組みになっているのである。
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