"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第4回
T字の思考法

まだ浅草橋で個人商売を営んでいるのかなー
と思いながらも訪問してみると、
なんとびっくり、
個人商店は年商百億円以上の急成長企業に様変わりしていました。
とある分野で大手メーカーを押しのけ、
日本のトップシェアを築いているのです。
しかも、実はその会社の製品を、
その数日前に私は購入していたのです! 
もちろん、王さんの会社の製品とは知らずに。
なんという不思議な縁でしょうか・・・

しかし、会ってみれば、そこには偉くなったにもかかわらず、
10年前と同じ、気さくな王さんがいました。
会ってからしばらくは
これまでの10年のお互いの変化を報告し合い、
その後は昔話に花が咲きましたが、
話はだんだんと中国株の話へ・・・

 「中国株は数年間、国有株の問題で駄目だったけど、
ようやく本格的な成長期に入ったね」
王さんは中国人ですから、自分の買うことの出来る
A株の値動きしか見ていません。
「でも、これからがさらに本番。
ここから数年は外貨の大量流入で上昇傾向が続くよ。
一番肝心なのは人民元の動き。
だって、20年ぐらい前は1ドルが3元とか、
4元だったんだ。
それが切り下げられて
ずっと1ドル=8元ぐらいで固定されてたわけだから。
最近ようやく切り下げがはじまったけど、
まだ10%も切り下がっていない。
だから、1ドルが3元とかに切り下がる日がきっと来る。
昔、日本が1ドル=360円から80円の円高になる過程で、
株価が高騰して、日本株に投資をしていた外国人が
為替と株の両方で大儲けしたけど、
それと同じ事が、これから中国でも起こるよ。
私の事業も同じで、速さのベクトルと技術のベクトル、
この2つが重なるとレバレッジがかかって
物凄く大きなチャンスを生むんだ。
株の場合は為替(通貨高)と株価(株価高=経済成長)。
この2つが重なるときが爆発的に儲かるときで、
中国はようやくそのステージに入ったんだ。
中国株はこれから本番なんだから、
ここで中国株に本気をださなきゃ駄目よ」。

王さんはこのように何事も物事の本質をとらえて
T字で物を考え、
レバレッジがかかるところで勝負すべきなんだと言っていました。
もちろん、このHPをご覧になられている方にとっては、
こうやって文章に書いてしまうと、
さして斬新な話しではないと思いますが、
中国絡みの事業で成功されている方のコメントだっただけに、
中国株の将来性を改めて感じたのでした。

<つづく>

レバレッジ:投資において信用取引や
金融派生商品などを用いることにより、
手持ちの資金よりも多い金額を動かすこと

 
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2007年6月21日(木)

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