"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第11回
中国株は割高ですか?

ここのところマネー誌や一般誌などでも
新興国株特集が組まれることが多くなっています。
僭越ながら、私もよくそういった際に取材を受けるのですが、
その時に決まって受ける質問が
「中国株って、もう大きく上昇しているから、割高ですよね?
 もう、これから買っても遅いと思うんですけど、
 次はどこでしょうか?」
という質問です。

たしかに、5年前、10年前とかの中国株から比べれば、
現在の中国株は割高になりました。
昔は中国株の大所の銘柄といえば、
PERが10倍以下、
配当利回りが5%以上という銘柄が当たり前でしたから、
現在のPER20〜30倍なんていう数字を見ると
かなり高い感じがします。
ですから、現在の中国株が割高になった
という意見もわからなくはありません。

しかし、中国株の中にもまだまだ割安な銘柄はあると思います。
確かに、H株の大所の銘柄で、
たとえば人寿保険とかは株価がかなり高くなってきましたけど、
一部の小型成長株や、
一部の不動産株などは成長性から比べると
まだまだ割安なのではないかと思います。
こういったところの財務内容や
キャッシュフローをきちんと調べて、
実際にどのくらい本業からキャッシュが流れ込んで、
再投資に廻しているかをみていくと
面白い銘柄をみつけていけるのではないかと思います。

有名な銘柄ならともかく、
情報の少ない小型企業の中国の会社なんてよく分からない〜、
という声が聞こえてきそうですが、
キャッシュフローステートメントをきちんと調べるだけでも、
調べるのに慣れてくれば
ピンと感じるものが出てくるようになるものです。

ちなみに新興国株特集では、
中国株と並んで必ず出てくるベトナム株の方はどうかというと、
たしかにこちらは見た目のPERは中国株よりも
さらに高い水準です。
しかし、ベトナム経済は本当に黎明期にありますので、
極端に言えば、
まだ何でもありの状態に近いのではないかと思います。
ですから、もちろん全ての企業が儲かるわけではないですが、
成長のコツを掴んで、
上手くやっている企業はとんでもない成長を遂げる可能性があります。

たとえば、
利益が1年で数倍以上になるような銘柄がいくつかあります。
無論、これを見分けるのは大変なことではありますが、
現地に飛んで、実際に工場を見て、
経営陣に話を聞くだけでも、
本当に成長する可能性がある銘柄かどうか、
ピンと感じるところが出てくるようになるものです。

 
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2007年7月17日(火)

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