"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第19回
クーロン水産

ベトナムのOTC銘柄の中にクーロン水産という会社があります。
既に、ホーチミン証券取引所に上場書類が受理されており、
上場が決まっている会社です(遅くとも今年の11月には上場)。
同社に関しては、
運営しているファンドが株主である関係もあって、
何回か視察に訪れています。
クーロン水産の所在地はアンザン省ですが、
アンザン省へは飛行機がないためにホーチミンから
車でなんと5時間掛けていかなくてはなりません。
しかし、同社が所在する並びには
最大手のナムベト水産や上場企業のアジフィッシュなど、
同業他社の工場がずらりと顔を並べています。

同社はベトナム産のナマズの養殖・加工を行っている会社です。
ベトナム産ナマズは白身でフィッシュフライの材料などとして、
世界中に輸出されています。
ベトナム全土における
ベトナム産ナマズの主な輸出先市場の割合は、
欧州連合(EU)46%、ロシア11.2%、アメリカ9.8%、
ASEAN8.7%など。
ベトナムの水産省によると、
06年のベトナム産ナマズの輸出量は05年から倍増しており、
07年はさらに輸出量が増える傾向にある、としています。

クーロン水産はそのベトナム産ナマズの輸出量において
ベトナム第5位(07年1〜5月までの輸出量ベース)、
水産物全体の輸出量においても第22位の会社です。
工場は物凄い人数で運営されており、フル稼働状態。
同社は第2工場を現在建設中で、来年完成予定。
これが完成すると、
生産量は2.5倍になる見通しです。
また、台湾の大手食品グループである
統一企業(Uni-President)との合弁で
ナマズの飼料生産工場及び
飼料生産原料用倉庫建設が決定しています。

同社は既に07年上半期決算発表を行っていますが、
売上は前年同期比2倍増、純利益は5倍増です。
仮に07年下半期が上半期と同じ利益となれば、
計画している増資分を加味しても、
現在の株価はPER10倍前後。
数年で数倍はかなりの確度で見えていると感じますけど、
どうでしょうね?

 
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2007年8月14日(火)

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