"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第25回
割安感が戻ってきたベトナム株

最近、ベトナム株の銘柄を調べていて、
けっこう割安感が戻ってきた
ということを感じる事がよくあります。
直近ですと、ハイズオンポンプ製造<銘柄コード:CTB>
という会社をしらべていました。

同社はハノイ市場に上場している超小型株ですが、
主力製品の農業用ポンプにおいては、
国内製造ポンプのシェア70%を占めており、
輸入品も含めた市場シェアの50%を占めています。
ベトナム機械業界の最盛期は
業界の初期段階であった60年代以前でした。

市場経済に移行してからも、
それまでの計画経済が身に染みついていたため、
同業界は数多くの競争相手からの
激しい競争に対処出来なくなっていました。
その中にあって、
同社は小粒ながらも業績を堅調に伸ばしています。
2006年の業績は売上が前年比28%増、
純利益が同30%増と堅調。
WTOの加盟により、
品質の高い海外製品の流入増による競合も
懸念されるところですが、
同社のポンプ価格は輸入品の20%−25%に過ぎず、
価格競争力は充分。

むしろ、輸出が売上の6%しか占めておらず、
今後、同社は
品質を高めて輸出市場を開拓していきたい考えなので、
WTO加盟はむしろプラスにとれます。
また、ベトナムの場合、鉱山、石油採掘業界、化学品プラント、
発電所、造船企業向けのポンプ需要は高まってきており、
今後もさらに業績を伸ばしていく余地があると言えるでしょうか。
同社の予想PERは07年予想で約8倍、
08年予想で約7倍(会社計画に基づく)。
むろん、小型株特有のリスクはありますので、
その辺りは重々認識して投資をする必要があると思います。
が、もう一段、全体の市況悪化で株価が急落し、
予想PERが5倍を割るようなところまで来たら、
面白い投資対象になると思います。

 
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2007年9月4日(火)

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