"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第26回
10年前の中国株の視点でベトナム株を見ると

10年前以上から中国株をしていると、
新興国株投資の癖がなんとなくですけど、つかめてきます。
今は中国株もめざましい上昇を遂げているのでいいですが、
10年以上前を考えてみると
当時、中国株というとB株が主流で、
H株を手がけている人はほとんどいませんでした。
その当時の一般的な認識は、
H株はパッとしない国有企業ばっかりで、
中国現地人は当分買えないし、
PERは安いけど、永遠に騰がらないじゃないの?
という感じでした。
もっとも、その当時はペトロチャイナなどが上場する前で、
有望に見える企業になかったのも要因の1つですが。

一方、B株にしたって、
突如倍ぐらいの急騰をしたかと思ったら、
数ヶ月後にはスグに半値になって、
もとの木阿弥ということの繰り返しだった上、
アジア通貨危機の時は死ぬほど株価が下がり、
やっぱり中国株はダメかと思わせる時が何度もありました。
しかし結局、その荒波を乗り切って中国株を続けてこれた人が、
大きく報われたのはご周知のとおりです。
むろん、その当時は、
たいした銘柄はなかったわけですが、
国際コンテナや万科企業など、
優良企業なども中には存在していましたし、
それ以外の多くの銘柄も結局は大きく上昇しました。

このような観点から考えると、
今のベトナム株は昔の中国株にそっくりに見えます。
今はさえない相場展開が続いていますが、
昨年後半から株価が急騰した分に業績が追いつくまで、
しばらくこの展開が続くでしょう。
しかし、業績が追いついたときには大きく上昇します。
ところが、その上昇がいつになるかはわかりません。
したがって、いつまで待っても騰がらず、
普通の感覚ですと痺れがきれてくるので、
ベトナム株は、もうダメだ、
というような考えが頭をよぎるでしょうし、
さらに追い打ちをかける下落があるかもしれません。
しかし、そこで諦めてしまうか、
継続するか、
どちらが正しいかは
過去の中国株が示してくれているような気がします。

 
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2007年9月6日(木)

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