"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第27
TIME TO BUY AGAIN

ベトナム株が買い時に近づいていることを指摘してきましたが、
8月29日にHSBCから
ベトナム株に関する推奨レポートがでています。
企業のファンダメンタルズが県庁である一方、
株価は軟調に推移してきて割安感が出てきたので、
TIME TO BUY AGAINと指摘されています。

07年第2四半期のGDP成長率は前年同期比で
8.1%増となっており、
特に海外直接投資は前年同期の28億ドルに対して67億ドルと、
高水準で推移。
その状況の中で
ベトナムの時価総額の大きな12銘柄の上半期の業績は
平均で前年同期比83%増になっています。

これに対し、ベトナムのファンドマネージャーは
07年のEPS成長率は22〜25%程度、
08年は15〜20%程度を予想していると指摘。
つまり、業績予想に対する上方修正が行われる可能性がある
と言っているわけです。

このような状況になっている一因は、
ベトナムの株式会社は一時期、
楽観的な予想を提示して達成できずに、
株主から手ひどく反発をうけた時期があります。
この時の教訓として、現在では、
どうみても達成できるであろう
非常に堅い数字を出すのが一般的な風潮となっており、
訪問してもそのように説明されるので、
業績の予想が非常に難しいのです。

このため、上半期の業績が出て、
通年の業績がこのぐらいになるだろうとわかる秋口から、
株価が動き出すのが通例ですが、
今年もそのような感じになりつつはあります。
ただし昨年後半からの急騰で、
株価が数倍になっていますので、
今年はおあずけで横ばいとなり、
来年の秋口にあらためて上昇というシナリオも
頭にいれておく必要があるでしょう。

ちなみにHSBCは途上国各国の
07年と08年のEPS予想成長率をひきあいに出しています。
それによると、市場コンセンサスとしては、
インドの企業のEPS予想成長率は9%と20%、
中国が15%と19%、
マレーシアが19%と11%。
これに比べるとベトナムの成長率はたいしたものだということです。

 
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2007年9月11日(火)

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