"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第32回
モンゴル株ってどうですか?

最近、モンゴル株ってどうですか?
という質問をよく受けます。
個人的には、現地に友人も出来て、
いろいろな縁があったことから、
そこそこ投資していますし、
魅力的な部分もあると思います。

ただ、結論から言うと、
本当にゼロになっても良い、
余裕資金があったらどうぞという感じです。
そのリスクの度合いはベトナム株の比ではありません。

まずモンゴル市場ですが、
市場全体での取引金額は日本円にすると物凄く少ない。
数ヶ月前は市場全体で1日の取引金額が
十数万円というのがザラでした。
したがって市場で大量に買おうと思ってもなかなか買えないし、
売ろうと思っても簡単にエグジットできません。
そもそも人口が260万人ほどしかおらず、
外国人投資家が投資できる環境が整っていないですから、
当たり前といえば当たり前ですが。

また、モンゴルでは株式市場というのがよく理解されておらず、
未だに「なんで俺の会社の株を他人に売らなくてはならないの?」
という認識をしている人が少なくありません。
したがって、上場企業であろうと、
少数株主のことを考えるという発想自体が希薄です。
そして政府介入の恐れもなくありません。
鉱山開発でも物が取れ始めると
急にそのうち何割は政府の物だと
いいだすようなところがありますから、
株式市場においても、何があるかわかりません。

しかし、その一方である種、
山師的な感覚にはなりますが魅力もあります。
まず、モンゴルの株式市場の認識は前述のとおりですから
信じられない安値で放置されている銘柄がけっこうあります。
(といっても情報を取ることすら、かなりの労力を要しますが)
そして需給面を見てみると、
モンゴルの不動産市場はかなりの高騰を見せていますが、
それが一息ついて、
変わりの資金の行き場を探していることです。
また実業界の面々と話していると、
株式市場の有効活用を求める声が日増しに高まっています。
で、徐々に株式市場に目が向けられつつあります。

最近だとOllooというモンゴルのポータルサイトがIPOして、
一日で全株式が完売され、
6千万円弱調達し話題になっています。
そしてモンゴル経済ですが、
資源開発の権利問題についてのゴタゴタが
ようやく一段落したところで、
これから上手くすれば資源採掘が本格的に進む可能性があり、
場合によってはそれで一発、
バブルになる可能性もあります。

 
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2007年9月27日(木)

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