"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第46回
ベトナム株のIPO

ベトナム企業のIPOが盛んに行われています。
日本でIPOというと、
イコール上場というようなイメージですが、
ベトナムの場合は飽くまでも私営企業や
国営企業が一般に株式を売り出すだけで、
イコール上場ではありません。
したがって、
とんでもなく小さな企業がIPOをすることもあるし、
こんな企業に投資するのは、
間違っても嫌だなぁと思うような企業もIPOをしたりします。

IPOをすると、
OTC市場で取引されるようになりますが
(もちろんIPO前に、
関係者や戦略的機関投資家に第3者割当などで割り当てられた株が
OTCで取引されているケースもありますが)、
時価総額が恐ろしく小さい企業の場合、
IPO後もOTC市場でほとんど取引がないケースも多いのです。

また、
入札形式なので、
絶対落札したければ、
物凄い高値で申し込めば落札できますけど、
反面、当然ながら損する可能性も十二分にあります。

したがって、
現地の情報がないとなかなか難しい側面があって
(どのくらいが適切な入札価格なのかが判断できない)、
日本から投資をするにはリスクもあります。

そもそも手続きも面倒ですし、
落札出来なかった場合の
手付け金の戻りに時間がかかるケースもあるし、
なかなか骨が折れます。
しかし、逆に言えば投資のチャンスもあります。
企業の情報は資料を見ればわかりますから、
それで良いと思う企業だけを
「無理だと思う株価だけど、落札出来たらラッキー」
というような株価で申込み続けるのです。
当然、自分が良いと思う企業は、
みんなも良いと思いますから、
ほとんどのケースで、
そういう入札方法では落札できるほどアマくはありません。
ですから、骨折り損のくたびれ儲けになる可能性が高いのです。

しかし、時折、
市場環境の悪さや、
たまたま大型IPOの前後だったなどの突発的な要因で、
おー!と思えるような価格で
掘り出し物の銘柄を落札出来るケースも、
決してなくはありません。

 
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2007年11月15日(木)

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