"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第61
白馬戸外媒体(0100)

白馬戸外媒体の07年の業績ですが、
順調にいけば、増収増益となりそうです。
そうなると10年連続の増収となります。

07年上半期の利益利率はやや鈍化していますが、
これは深セン市の3000台のバス(70%を占める)での
10年広告権取得の先行投資が嵩んだためで、
将来リターンとなって帰ってくる見込みです。

主力事業は、売上の92%を占めるバス停での広告スペースで、
北京、上海、広州の3都市が売上の半分強となっています。
この媒体での広告はトップ企業であり、
30都市で展開しているネットワークは国内唯一のもので、
主力都市ではどこもトップシェアです。

北京、上海、広州などの主要都市でのバス停広告枠については
完全にトップシェアを押さえています。
バス車体広告では深セン市と10年契約を行ったところですが、
地方政府との良好な関係が非常に重要なことを理解しています。

会社は、顧客の商品を宣伝販売するのでなく、
顧客ブランドを根付けることが重要だとしており、
それゆえ主要な都市で数多くの露出箇所を政府を通じて
押さえていかなくてはなりません。
この点、北京はかなりうまく行っているようですが、
売上をこれから倍化させていくには上海を重要視しています。

広告スペースは2001年に計1万箇所でしたが、
現在は3万箇所に拡大、
また広告単価も平均で
年8%上昇しているのが増収増益の要因です。
バス停に一枚広告スペースを作るコストが6万元ほどで、
そこからくる広告収入は場所にもよりますが、
大体年間5〜6万元となっていますので、
設備投資は1年ほどで回収できることになります。
コカコーラ社がオリンピック年にちなんで
白馬へ2008枚の広告スペースを契約したほか、
PCのレノボなど500社の顧客を持ちます。

加えて今後は先に述べた
深セン市でのバス車体を使った広告も広げて行くほか、
子会社を通じて北京オリンピックスタジアムから見れる
巨大なモルガンセンターというビル数棟の壁面で
LEDを使った広告を打つ予定で、
媒体種類を拡大しています。

 
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2008年1月8日(火)

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