"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第67回
ドバイの人々の実際の暮らし

1泊数十万円もするバージュアルアラブに代表されるように、
ドバイといえば、
超高級リゾート地としての認識が一般的ですよね。
しかし、現地の人々の暮らしは決して豊かではありません
(当たり前と言えば当たり前ですけど)。
まず、ドバイの人口の80%は外国人で、
その大半はインドやパキスタンなどから来た出稼ぎ労働者です。
それらの外国人労働者の月間給料は4〜5万円程度で、
中にはもっと安い人もいます。
一方で、UAE人の一般的な月間給料は30万円前後。
日本語ができるなど、
特殊な技能がある方でも30万円前後と言います。
一方で、労働者が住むアパートのようなものは
月間4〜5万円かかります。
ですから、労働者の多くは
1部屋を数人でシェアして使っている方が多いようです。
日本人であちらにフリーで働いている方が
普通に住めるような環境ですと、
10畳ほどでの1ルームで月間15〜20万円ほど。

結構高いですよね。
大手企業の駐在員用となると、
月間35万円はかかります
(あちらは家賃は年間一括払いが一般的です)。
ただ、家賃は毎年15%前後上昇しています。
インフレを防ぐために年間7%までしか上昇させない
という法律もあるようですが、
需要が高い地域は高い家賃で借りる人がいればそれまで、
15%どころか急激な上昇となっているところも多いようです。

一方で物価はどうでしょうか。
まず、一般的なところで、
ビッグマックセットは450円。
コーラなどの缶ジュースは1本30円。
飲料は全般的にかなり安い感じです。
街中の現地の人用のレストラン
(というか、ファーストフード)で食事をすると
200〜300円ぐらいで食事を済ませることができます。
スーパーに行ってみると、
野菜などの食品全般は日本よりも
2割ぐらい安いといった感じでしょうか。

食料品の物価の方はここ半年ぐらいで
2〜3割ぐらい上昇しているイメージです。
たとえば、生活用飲料水の値段は
半年ぐらい前は1ガロン7.5ディルハムぐらいだったものが、
現在は9ディルハムになっているとか。

物価がこれだけ上昇している割には、
労働者の給料は追いついてない部分があります。
しかし、出稼ぎに来ている人からすれば、
それでも、国元にいるよりも良いと感じている方が多いようです。
(といっても、もしもこのまま物価が上昇していった時に、
外国人労働者の大きな部分を占めるインド人が、
出稼ぎに来てもちっとも儲からないと感じるようになって・・・
というようなリスクはあるようにも感じますが)

 
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2008年1月29日(火)

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