"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第74回
世界経済全体の流れを味方にできる市場

ある大手外資証券会社が2月上旬に出した
【中東の株式は魅力的なのか?】
というタイトルで、レポートを出しています。
内容を見てみると・・・・

中東の株式市場は1月に調整を迎えた。
しかし、このため中東の株価は魅力的になっている。
理由は4つある。

 1つはたいていの中東の株式市場の評価額(PERなど)は
他のエマージングマーケットに比べて割安で魅力的であること
(いくつかのセクターについては逆に割高だが)。

 2つめは産油国である中東に
世界中の資金が今後も流れ込み続ける可能性が高いこと。
中東地域の経済拡大の根源は、
石油価格上昇によって世界の資金が、
産油国である中東に集まっているからである。
しかし、この石油価格上昇は、
中国などの新興国の経済拡大による需要量拡大と、
急激には生産量が伸びないことから、
短期的な調整はもちろんあるかもしれないが、
長期的には高値維持となる可能性が高い。
となれば、中東地域の経済拡大も持続的なものとなろう。

3つめは中東は
米国の経済動向の影響を受けにくい地域の1つであること。

4つ目は、株式市場だけをみても、
他の市場と連動性が低いこと
(私(戸松)が見る限り中国よりも相関性は低いと思います)

つまり、米国のサブプライムローンが深刻になればなるほど、
逆に世界の余剰資金が流れ込んでくる可能性が高くなる
といった感じで、
今の中東の株式市場は、
世界経済全体の流れを味方にできる市場
という位置づけにあるのかもしれませんね。

結局上記のレポートは、
08年はこのような背景から、
中東マーケットに興味を持つ機関投資家が増えるであろう
としており、
中でもUAEとエジプトが最も魅力的だと結んでいます。

 
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2008年2月21日(木)

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