"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第77回
ベトナム株の指数は暴落していますが・・・

07年3月に1170ポイントをつけたVNインデックスは
08年2月末に663ポイントで引ける形になりました。
07年10月には1100ポイントをつけていましたから、
たったの約4ヶ月で、40%近くの暴落です。

H株も10月には2万600ポイントをつけて、
1月には1万1778ポイントまで、
一気に43%の暴落となりましたので
指数ベースの感覚としては同じようなイメージですが、
ベトナムの株式市場は流動性が少ない分、
パニック売りが起こりやすく、
オーバーシュートしやすいので(逆もまたしかりですが)、
もう少しこの状況は続きそうです。

ただ、指数はこのように下落していますが、
個別の優良銘柄を見てみると、ちょっと違った印象もあります。
よく引き合いに出す、
ホアンアインザーライはOTCですから、
ちょっと特殊ですけど、
上場銘柄にしても、たとえば、ハパコ(HAP)。

この銘柄は07年5月に4万3000ドンをつけて(分割調整後)、
その後5万5000ドン前後をずっとウロウロしていました。
しかし今の株価は6万4500ポイントですので、
短期的にはもっと下がる可能性もありますが、
それでもまだ、そのウロウロしていた時期に買った人は
まだまだプラスですし、
06年に買った人からすると
今は暴落とはいっても
買値の2〜3倍ぐらいになっている人も多いと思います。

ハパコ(HAP)の業績の伸びですが、
07年は利益が前年比約3倍、
08年の計画も+40%となっており
(ちなみに07年は計画から大きく上方修正された)、
業績成長の裏付けもあります。

ベトナム株は今回の暴落で
株価には徐々に割安感も出てきましたが、
それでも、回復基調を取り戻すには、
少なくとも毎年の転機になりやすい
秋口ぐらいまでは待たなくてはいけないかもしれませんね。

もしかするとそれまでに、
株を持っている人から見ると、
ゾッとするような安値が待っているかもしれません。
しかし、前述の例にあるように、
業績がしっかりと伸びている企業は、
長期的に見れば株価は回復していくことになるはずですから、
この暴落をチャンスと見るとらえ方も出来ます。
中国株も何度も
急騰と暴落の繰り返しでここまで来たのですから。

 
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2008年3月4日(火)

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