"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第91回
10%近くの高配当銘柄

ベトナム株は株価が下がっている一方で、
企業業績が好調な企業も多いので、
配当利回り10%近くの高配当銘柄もぼちぼちと出てきました。

たとえばクーロンフィッシュ(ACL)の場合、
先日の株主総会で07年の配当として
1株あたり3300ドンの配当が提案されました。
08年の配当計画は3500ドンです。
同社の株価は現在3万5000ドンですから、
配当利回りはそれぞれ9.4%と10%となります。

このほかにもザッと見ただけでも、
タイニンブルボン製糖(SBT)の場合
配当利回りは8.8%ですし、
アンファSG石油(ASP)の場合ですと7.7%など。

昨年の株式総会では
高い株式配当が歓迎されましたが、
今年の株主総会では高い現金配当が歓迎されるようになりました。
この傾向が定着すれば、
高配当という新しい魅力が加わることになりますね。
もちろん高配当でも業績が悪ければ元も子もありません。
しかし、たとえば、クーロンフィッシュの場合ですと、
ベトナム全体のチャ魚の輸出が好調のようですから、
基本的に業績には追い風が吹いています。
ヨーロッパやロシア、中米では
前年同期比で2倍以上の需要で推移しているとのことです。

ベトナムの輸出業者は一時的に稼いだドルを
ベトナムドンに交換できずに、
低利のドルを預金して高利のドンを借りなくてはいけなかったり、
ドンがドルに対して切り上がって
輸出競争力の低下や保有している
ドルの目減りなどが懸念されていましたが、
その問題は現在は有る程度沈静化しましたから、
08年の業績は発表されてみれば予想外に高い業績となって・・・・
という展開になるのではないかと期待しています。

ともあれ、10%近い配当利回りを獲得できるなら、
株価は動かずとも、
しばらく保有のままでもいいのではないかとも思うのですが、
どうでしょうね。

 
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2008年4月22日(火)

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