"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第92回
日本と中国の大企業を比較してみると・・

日本と中国を代表する大企業同士を比べてみてみると、
面白い側面が見えてきます。
中国にあまり興味のない人にとっては、もしかすると、
中国には日本のトヨタ自動車のような優良企業は
まだまだないと思うかもしれません。
たしかにそれは一面では事実ですが、また違った側面があります。

日本で利益も設備投資額も1兆円を超えるクラスというと
トヨタ1社のみであり、
残りの各業種代表企業というのは大体3〜5000億円前後の利益や
設備投資規模という所です。

一方、中国を見てみると、
ペトロチャイナ、チャイナモバイルが
利益額でも設備投資でも1兆円を超えています。
サイノペックも、それに近いところにあります。
特に設備投資に関しては、ペトロチャイナは別格としても、
チャイナモバイルでも年間で1兆5000億円程度の投資と、
トヨタ並の設備投資を行っています。
また、売上高純利益率と成長率でも
チャイナモバイルはトヨタ自動車を凌いでいます。

しかも、年間1兆5000億円も投資を行っていますから、
2位以下との差はどんどん離れるばかりですよね。
これだけ大きくて強力な収益基盤を持っていて、
さらに成長力が高い企業が中国にはあるわけです。
その他、銀行でも工商銀行の利益額は1兆円を超え、
三菱東京UFJの2倍規模です。

日本と中国企業の最大の違いは、
やはり成長性や利益率の高さで、
そこが中国への投資魅力だと思います。
日本の大企業は総じて成熟にあり、
利益率や来期のEPS成長率は数%というところが大半で、
マイナス(減益予想)も少なからずあります。

一方、中国は規模の上でも上回り出しているばかりか、
利益率や成長率も何倍もある企業が目立ちます。
実際の所、中国株の方は
08年第1四半期の決算が次々と発表になっていますが、
ちょっとみただけでも、中国移動37%増益、
江西銅業46%増益、招商銀行157%増益、
中海発展60%増益などなど堅調に推移しています。
そう考えていくと、
中国を代表する企業の株価が下がってきたところは、
やはりチャンスですよね。

 
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2008年4月24日(木)

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