第96回
アリババ・ドット・コム
世界最大の企業間(B2B、B to B)
電子取引サイト運営会社で、
アリババグループに属する
アリババ・ドット・コム(1688)が
5月6日の相場引け後に発表した
第1四半期の決算は売上が
前年同期比53%増の6億8010万元、
純利益が同111%増の3億70万元となりました。
ちなみに、上場会社の
アリババ・ドット・コム・リミテッド(1688)は
ケイマン籍のアリババ・ドット・コム・コーポレーションが
100%所有していましたが、
うち8%を従業員とグループ企業に、
そして17%を今回公開しました。
そして上場企業の下に100%持株会社を設立し、
傘下にアリババグループの
B2B関連企業
(アリババ・ドット・コム・ジャパン、USA、台湾、香港など)
をつけるという構造です。
そして、親会社である
アリババ・ドット・コム・コーポレーションの株式のうち
39%は米ヤフーによって所持されています。
ちなみに、昨年12月にジムロジャースがアリババの株を購入し、
長期保有を計画していると香港紙が伝えていました。
さて、第1四半期の決算を見てみると
中国での売上は前年同期比81%増と急激に伸びていますが、
中国の売上が全体に占める比率は32%しか占めておらず、
全体の68%は海外の売上が占めています。
(海外分は43%の増収)
さて、倍増となった純利益ですが、
08年通期の市場コンセンサスにおける純利益は約12億元です。
とすると、第1四半期で約4分の1を達成した格好ですが、
同社の成長力からすると、
コンセンサスを上回った実績を出したと言えそうです。
ちなみに株価を15HKドルとすると、
08年〜10年までの予想PERはそれぞれ、
大体の目安として、58倍、39倍、27倍となります。
<次回に続く>
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