第103回
天大石油管材(0839)会社概要
原油価格高騰が続いていますが、
原油価格が高騰するとなれば、
石油パイプの需要拡大が続きます。
石油パイプの会社と言えば、
山東墨龍(0568)が有名ですが、
天大石油管材(0839)という似たような会社があります。
今回から数回にわたって同社のことを見ていきたいと思います。
まずは会社概要ですが、
天大石油管材社は安徽省で
油井管(送油管及びケーシング)の生産と
販売を行っている会社です。
油井管を自社で生産して
販売する部分が売上の83%を占めているほか、
商社的に海外から油井管を輸入販売している業務も少しあります。
油性管の中でもシームレスパイプという、
継ぎ目のない高級パイプに特化しているのが特徴で、
差別化戦略を目指しています。
山東省の山東墨龍も同じような会社でした。
山東墨龍はオイル吸込管、採油ポンプ、オイルパイプ、
ケーシングなどを生産する総合的なメーカーですが
(また低価格の普及品タイプも作っていますが)、
実際にはオイルパイプ(39.6%)と
ケーシング(42.2%)が売上の81.8%を占めていますので、
主力業務は天大石油と同じと言ってよいでしょう。
ついでに言いますと、
両社とも昨年にGEM市場から
メインボードへ鞍替えを果たしています。
規模的にも似ていますが、
山東墨龍の方が少し大きな会社です。
両社の業績推移をみても規模や利益率で、
山東墨龍がリードしてはいるものの両社は似ていると言えます。
二社とともに3大石油企業
(シノペック、ペトロチャイナ、CNOOC)の
認定サプライヤーです。
ただ、今年3社のサプライヤー資格を取ったばかりの
天大石油に比べ、
以前から3社にがっちり入りこんでいる山東墨龍の方が
緊密な取引関係を持っているといえそうです。
また輸出でも天大が07年に前年比2.14倍増で
売上の18%まで伸ばし、
08年には25%まで高める予想ですが、
山東墨龍はすでに48%が輸出となっており、
顧客開拓の面では山東墨龍が一歩リードしている様子です。
<次回に続く>
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