"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第107回
山東墨龍(0568)はどうですか!?

ここまで何回かに渡り、天大石油(0839)を見てきましたが、
今度は山東墨龍(0568)を07年の
決算内容のチェックを交えながら、見ていきましょう。
ここのところ両銘柄ともジワジワ下がってきているので、
ある程度まで下がったら買いたいなぁと思っている人も
結構多いのではないかと思います。

まず、企業概要ですが、
山東省にある石油採掘機械メーカーで、
オイルパイプ、ケーシング、オイル吸込管、
採油ポンプ、その他原油採掘機械部品の製造・販売会社です。

主要取引先はシノペック(中国石油化工)、
ペトロチャイナ(中国石油天然気)で
売上の46%を2社で占めます。
CNOOC(中国海洋石油)を含め
国内3大石油・天然ガス開発会社との取引の他、
海外輸出も48%まで伸びてきています。

石油採掘に使われる油性管がメインの商品で、
原油を地下から運び出すチュービングと呼ばれるオイルパイプと、
それの外側を覆って
地層の崩壊を防ぐケーシングが主体となります。

昔は石油が簡単に湧き上がったのですが、
近年は石油を掘り出そうとすると、
奥深く掘るしかなく、
単純に使用されるパイプの長さが増えており、
業界にとっては追い風です。
特に中国の油田はテキサスの油田などと比べて掘りにくく、
大量の鋼管が要ります。

どのくらい深く掘らなくてはいけないかというと、
その距離は地上から
6000メートル以上深いことも珍しくありません。
深くなればなるほど高温・高圧となり、
より強度の高いケーシング鋼管が求められています。

逆に鉄は低温にも弱く、
極寒地の北海油田やサハリンの油田や、
深海の油田では壊れやすくなります。
さらに深い井戸では硫化水素が多く含まれているために
鉄を腐食させる危険もあり、
腐食に強い鉄鋼管が必要なのです。


<続く>

 
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2008年6月17日(火)

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