"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第111回
築き上げた信用が山東墨龍の強味

採掘用機械というのは、
石油メジャーの1兆円を超える
巨額な油田開発プロジェクト費用からすれば1%ほどのものです。
しかし、油性管の強度に問題があれば
巨額プロジェクト自体が飛んでしまう事態になりかねません。

従いまして大手石油会社から製品に対する信用が
極めて重要となる業界といえるでしょう。

山東墨龍はシノペック(中国石油化工)、
ペトロチャイナ(中国石油天然気)、
CNOOC(中国海洋石油)の
国内3大石油開発会社と取引をしていますが、
昨年ペトロチャイナから
優れたサプライヤーに選ばれた4社のうちのひとつに入り、
信頼を得ているといえます。

また副社長いわく、
この業界は新参者が
そう簡単に石油大手と取引できるところではなく、
長い歴史とともに築き上げた顧客との信頼関係は
最大の参入障壁になるとのことで、
確かに一理あると思います。

新たな機会として話が出たのは、
何といっても中国石油天然気(ペトロチャイナ 0857)が
5月に渤海湾で発見した冀東南堡油田にという
原油・天然ガス埋蔵量11.8億トンの大発見についてです。
 
この新油田は、
これまで中国の油田で
飛び抜けてダントツ1位の規模だった大慶油田
(世界的にも最大級に近い)に次ぐ規模であり、
20年に一度あるかどうかの大発見といえそうです。

先に述べたように
山東墨龍はペトロチャイナから
最も優れたサプライヤーの一つに評されるほどの信用を得ています。
ペトロチャイナの業績、
というより中国エネルギー政策にとっても
大きなインパクトある新油田は
そのまま山東墨龍にとっても
業績を上ぶれさせるインパクトがあるでしょう。

生産は早くとも3年後からで、
現在確認埋蔵量の正確さもまだはっきりせず、
業績予想にも今のところ計算しようがないので
これは足していません。
しかし、上ぶれ期待要因とすることができると思います。


<続く>

 
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2008年7月1日(火)

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