"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第118回
上半期だけで年間計画を上回る企業も

現在、ベトナムでは、
最終製品の鉄鋼メーカーが苦しむ一方で、
ビレット(最終鉄鋼製品の材料となる棒状の鉄)の
生産を手がける企業が
ビックリするぐらいの利益を上げていることを書きました。

上場企業でも、
クズ鉄からビレットを作っている会社は
上半期だけで年間計画を超えてしまうぐらい
利益が出た銘柄があります。

以前ご紹介したOTCの鉄鋼会社は
現在、くず鉄からの製鉄工場よりも利益率の高い
鉄鉱石からの製鉄工場を建設中だと書きましたが、
今回視察してきたHAGLの鉄鋼プロジェクトも
鉄鉱石からの製鉄工場です。

ですが、重要なのは、
HAGLの場合、
すでにザーライ省で自社保有の鉄鉱山を保有していることです。
現時点の鉄鋼石の保有埋蔵量は約740万トンです。
しかも既にこれを大きく上回る巨大鉱山を発見しており、
現在認可を申請中です。

現在建設中の鉄鋼工場は
年産4万2500トンのテストケースの小さな工場ですが、
大規模鉄鉱山の開発認可が無事におりれば、
テストケースの工場の
10倍以上の生産容量を持つ鉄鋼工場を建設する計画です。

既にその巨大鉱山は見つかっていますし、
HAGLとザーライ省の関係からして、
認可が取れる確率は非常に高いと見られ、
このまま順調に申請などが完了すれば、
2010年末までに商品出荷開始、
2011年から本格稼働予定です。

ちなみに前述のテストケースの製鉄工場は、
今年の初めにはほとんど形をなしていなかったのですが、
7月上旬の時点ではほとんど完成していました。
このフットワークの軽さもHAGLの特徴です。

これらの鉱山プロジェクトは、
前述のOTC鉄鋼会社や上場鉄鋼会社の規模や利益と比較しても、
相当な利益を生むのではないかと期待されるところです。

さらにHAGLはザーライ省で鉄鋼山を探査している上、
ラオス南部の探査権も獲得しましたので、
さらなる大規模な鉱山の発見も期待されるところです。
このように鉄鋼山そのものを確保している鉄鋼会社は、
今後非常に有望だと言えるでしょう。


<次回に続く>

 
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2008年7月24日(木)

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