"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第119回
俊逸なHAGLの不動産プロジェクト

今回の視察では
HAGLの展開する不動産プロジェクトも視察してきました。

ちなみに、HAGLが作っているレベルの
マンション価格の現状をご説明すると
(ランク的には中の中〜上)、
06年ごろまで平米800万ドン程度であった価格が
06年末から急騰し、
07年の秋には平米2500万〜3000万ドンまで上昇。
現在はそれが1500万〜1800万ドン前後まで
落ちてきている感じです。

HAGLは20以上の大型不動産プロジェクトを保有しています。
同社のプロジェクトの多くはホーチミンの中心から
車で15分ほどの、新興の高級住宅街の近辺に位置しています。
既に販売を完了したHAGL1、
現在建設中のHAGL2、
ニューサイゴンの3プロジェクトもすべてこの地域にあります。

さて、今回はその周辺にある、
プロジェクトの開発現場を見てきましたが、
特に現在進んでいる、
フーホアンアインとリバービュープロジェクトは
立地が非常に良い上に大規模で、
実際に販売までたどり着ければ
かなりの利益をもたらすものと思います。

しかもこれ以外にも
数多くの大型プロジェクトを保有していますので、
HAGLはベトナムを代表する
不動産企業となる可能性が非常に高いのではないかと思います。
(既にそうなりつつありますが)

ちなみに、
CBリチャードエリス
(世界最大級とも言われる著名な不動産会社)
に依頼して同社の土地の価値の算定を進めているとのこと。
これは近く発表予定とのことですが、
既に4つのプロジェクトだけで
4億ドル以上の評価を得ているということで、
見通しとしては15億米ドル以上の評価が出るのではないかと、
同社は期待しています。

これは現在の同社時価総額の倍以上の評価です。
(むろん、鉄鋼やゴム、
家具製造などの事業価値は含まれておらず、
単純に不動産(土地)の価値のみの評価です)

ただ、現在ベトナムの不動産市況が悪化しているため、
これらのプロジェクトの販売は延期しています。
しかし、それでもモデルルームは完成しているので、
これだけ市況が悪く、
販売を延期している状況でも
見学に来ている家族連れがチラホラいました。
立地が良いだけに、実需で欲しい人が多いのでしょうね。

HAGLは現時点では不動産の業績シェアが大きいですから、
08年の業績はそれほどではないでしょう。
しかし、いずれ不動産市況がそれなりに戻れば、
一気に業績が吹き上がる可能性が高いと思います。


<次回に続く>

 
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2008年7月29日(火)

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