"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第121回
ベトナム株は業績で明暗

最近のベトナム株は
株価指数自体の推移は一時期よりも落ち着いてきましたが、
銘柄ごとによって動きが全く異なります。

特に08年上半期の業績が予想以上であった銘柄の株価は
ずっとストップ高を続けている反面、
業績の悪かった銘柄は、
インデックスが横ばいなのに対して下落を
ストップ安を続けています。

たとえばクーロンフィッシュ(ACL)という銘柄があります。
同社は前から何度か当コラムでもご紹介してきましたが、
08年上半期の業績は素晴らしい業績を発表して、
ずっとストップ高を続けています。

同社はベトナムでベトナムナマズを加工処理して
主に中東に販売しています。
イメージとしてはフィレオフィッシュのような白身を
冷凍して輸出しています。

もともとは同業のアジフィッシュ(AGF)に在籍していた
一部の役員が独立して出来た会社です。

新興の水産会社であるのに
大きく成長できたポイントは何かというと、
あまり注目されていなかった中東に早くから目を向けて、
積極的に市場開拓をしてきた点です。

さて、08年の業績ですが
第1四半期は売上が前年同期比30.39%増、
純利益が同15.50%増と期待していたほどではありませんでした
しかしながら最近発表された第2四半期の業績は売上が
前年同期比35.86%増、純利益が同53.25%増と
大幅増収を達成しました。

この背景には通貨の関係があります。
第1四半期時点ではドン高、
そして輸出で稼いだ米ドルを
ベトナムドンに換えられないといった面で
不利益を被っていましたが、
第2四半期に入って、一転してドン安
(取引は米ドルベースであるのでドン安は業績にプラス)、
米ドル不足の状況となりました。

むろんこの傾向はしばらく継続すると思われますので、
下半期以降の業績も期待できると思います。

そして業績発表をみるともう1つニュースがありました。

<次回に続く>

 
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2008年8月5日(火)

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