"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第126回
HAGLが10月上場予定を発表

このコラムでもたびたび紹介してきました
ホアンアインザーライ(HAGL)ですが、
先日、上半期決算と同時に
10月に上場する計画があることを発表しました。

株式市場がようやく落ち着いてきたところで、
発表のタイミングがよかったこともありますが、
上場予定を発表後、HAGLの株価は大きく上昇しています。

既に上場申請は済んでいますので、
あとは会社の方針決定だけだったのですが、
申請終了前後に株式市場が
大きく下落局面に入ってしまったために、
上場を先送りしていたのです。

今回は同時にKPMG、CBリチャードエリス、
アーンスト&ヤングと
企業価値算定・会計監査に関する契約を結んだことも発表しました。
KPMGがゴム、水力発電、鉱山資源開拓、
ホテル運営、木材加工などの事業を評価し、
CBリチャードエリスが不動産投資案件を評価、
アーンスト&ヤングは会計監査を行うことになっていますが、
08年9月末にはその評価結果が発表される予定とのことで、
そちらも楽しみです。

08年上半期決算の方は税引前利益が約9000億ドンと、
大体事前の予想通りです。
不動産市況の状況が状況だけに、
良い決算とは言えませんが、
まずまずといったところでしょうか。
市場の雰囲気としても、
このような不動産市況の状況下において、
不動産会社は利益が出るだけ、
まだマシといったような雰囲気があるような感じです。

HAGLはホーチミン市場に上場予定ですが、
現在の株価から考えると、
ペトロベトナム化学肥料(DPM)、
ビナミルク(VNM)に次ぐ時価総額となり、
ホーチミン市場第3位のウェートを占める銘柄となるのではないか
とみられます。
もちろん、不動産銘柄としてはトップの時価総額となります。

このまま原油価格をはじめとした世界的な商品市況がさらに調整して
ベトナムでもインフレ懸念が後退し、
金融機関が蛇口を緩めて不動産市況がまた戻ってくれば
(そうなるまでにはもう少し時間がかかると思いますけど)、
抱えている不動産案件の量と質からして、
同社は火を吹くのではないかと思いますけど、
どうでしょうね。

 
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2008年8月21日(木)

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