"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第127回
8月の消費者物価指数

懸念されていたベトナムの8月の消費者物価指数ですが、
最初に2大都市の方から先に発表となりまして、
ホーチミン市が2.09%、ハノイ市が1.92%。

その後、全国分が1.56%と発表され、
7月に燃料価格の大幅値上げがあったことを加味すれば、
予想よりも良い結果だったということができるでしょうか。

26日(月)のベトナム株式市場は
予想よりも低かった全国の消費者物価指数の動向を好感して
大幅続伸となっています。
原油価格が先週末に大幅安となったことも貢献しました。

基準金利引き下げ観測も出てきています。
現行14%を切り下げていくことになるわけですが、
ここのところの金利引き上げで、
引き下げ幅は大きくあるので、
このまま国際商品市況が落ち着いて、
インフレがさらに沈静化すれば、
株式市場にとっては大きなプラスになりますよね。

この金融の蛇口が緩められるというのは、
本当に影響が大きくて、
もしも金利引き下げの方向に動き出せば、
これまで苦しんでいた銀行や
不動産会社などはかなり回復しますし、
市場全体にとって大きなプラスインパクトとなります。

ただ、現時点の株価はやや期待先行で進んでいて、
たとえば、不動産市場は、
まだ本格回復にはほど遠い状況で、
本格回復にはやはり金融の蛇口が緩められる必要があります。

このまま上手く金融の蛇口が緩んでくれれば、
苦しいときにも開発を止めずに
きちんと準備していたHAGLなどの不動産会社は
爆発的に伸びる可能性があります。
が、その一方で、
国際原油価格の大幅反発などがあれば、
再びインフレが懸念されるようになりますので、
期待先行で進んでいた株価も再度反落
という形になってしまいます。

そういう意味では
今後しばらくの状況というのは目が離せません。

 
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2008年8月26日(火)

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