"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第162回
中国の第3世代携帯への投資額

中国は第3世代携帯の事業免許を
08年年末から09年初めにかけて、
チャイナモバイル(0941)、チャイナユニコム(0762)、
チャイナテレコム(0728)の3社(正確にはその親会社)
に発給する見通しです。

最近のニュースで中国の第3世代携帯(いわゆる3G)
に対する公共投資は今後3年で1兆8000億元〜2兆元に達する
可能性があるとのニュースが報じられました。
大型景気刺激策でもハイテク部門への投資は
重要な投資分野の1つとして数えられています。
ただ、前述のキャリア3社にとっては、
短期的には、第3世代携帯の免許発給は
一概に喜べることでもありません。

というのは、発給後、2年間は
大きな設備投資に着手しなくてはならないからです。
国からの有る程度の支援はあるとしても、
自社でも相当な部分を負担しなくてはならないでしょう。
その反面第3世代携帯が収益に貢献して狂いは時間がかかります。
競争激化にもつながりますので、
マーケティング費用などの支出増も予想されます。
ですので、たとえばチャイナモバイルの業績予想にしても、
08年はけっこうな伸びという予想が多いですが、
09年と10年は小幅成長見通しとしているところが多いのです。

一方、中興通信(0763)などの通信設備メーカーにとっては
発給前はキャリアが3Gを見越して
設備投資を止めていたので苦しかったですが、
発給後はいよいよ投資がなされますので発給後がチャンスです。
無論、これを評価して株価も有る程度の高水準ではありますが、
分析してみる価値はあるのではないかと思います。




 
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2008年12月25日(木)

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