"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第185回
チャンスがあれば絶対買いたい銘柄

ベトナムの銀行株は
外国人投資家の保有枠の総枠が決まっていて、
外国人は30%までしか買うことが出来ません。
(ちなみに、一般銘柄は49%まで)
外国人の保有率が30%まで達してしまうと、
他の外国人が株を売ってくれない限り買うことは出来ません。

現在ベトナムの証券取引所に上場している銀行は2つあります。
1つはサコムバンク(STB)、
もう1つはアジアコマーシャル銀行(ACB)です。
両方とも私営の大手銀行ですが、
どちらかと言えば、ACB銀行の方が大手で
訪問した感じもしっかりしています。
むろん、サコムバンクも良い企業ですが。

ACB銀行の09年の業績を予想してみると、
現在の株価であれば、PERは5倍以下、
配当利回りは13〜15%程度になるのではないかと予想されます。
もちろん業績は増収増益見込みです。
ですから、チャンスがあれば絶対買いたい銘柄の1つです。

しかし、外国人持ち枠の30%はスタンダートチャータード、
ドラゴンファイナンシャルなど、
4つの機関投資家が占めており、
個人投資家では買うのはまず不可能です。
一方で、サコムバンクの方も保有枠30%まで買われていますが、
こちらの方は不特定多数の投資家が保有していますので、
思わぬところで売りが出ます。

ただし、通常は、
それなりにまとまったロットが売りに出るときは、
ディーラーから直接機関投資家に電話でオファーがきて、
あっという間にさばけてしまいます。
(一般市場には出てきません)
最近は当社の子会社が運用するファンドにもオファーがあって、
上手く買うことが出来ました。
まだ数は少ないですが、
資金繰りに困っている外国人投資家も多いはずですから、
これからも少しずつ投げ売りが出てくると思います。

ベトナムの有望銀行を今ぐらいの株価で買うことが出来るのは、
まさに今ぐらいしかないのではないかと思います。
将来的に、銀行の保有枠は30%から拡大される見通しですが、
そうなると、急騰するキッカケになりますから、
今の内に買えるだけ買っておきたいところです。

 
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2009年3月17日(火)

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