第199回
山東墨龍(0568)の決算レビュー3
これまでの続きで
山東墨龍(0568)の2008年決算レビューをお送りします。
ちなみにこのレポートは3月16日に
有料会員向けに発信したもので、
その後株価は約2割上昇しています。
決算内容を早く理解していれば、
思い切って買うことが出来た好例です。
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(3)09年の見通し
直近の受注状況も好調です。
同社1月6日の発表によると、
ペトロチャイナから8.87万トンの油井管を受注したところです。
これはペトロチャイナが今回行った入札の11.5%を同社が受注し、
今年の同社の生産目標量の約4分の1にあたります。
ペトロチャイナ自身は今回の入札で
年間予定の7割を発注しました。
そしてこの入札は2007年にペトロチャイナが発見した
渤海沖の大油田、冀東油田(Jidong)に使用される
初めての製品となります。
そしてその後も冀東油田と大慶油田(中国最大の油田)用の
追加注文2万トンを受注しました。
同社の受注残はすでに20万トンを超え、
早くも通年目標の3分の2近くになるというほど受注は順調です。
(4)石油設備投資の見通し
世界の石油メジャーの今年の設備投資額を見ていると、
原油価格の下落により09年度の投資額は大幅に減少するようです。
(一番儲かっているエクソンのみ減らさない模様)
実際世界のリグ(石油掘削装置)の約半分を占める
米国の状況を見ますと、
以下のグラフのように現在稼動しているリグの数は
約10年ぶりに減少しており、
そのペースはかつてないスピードで減っています。
■米国の稼動リグ数推移
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