月田清博さんが日中に築く美の掛け橋

第13回
きれいなカラーにするには・・

中国人のお客様も日本人のお客様と同じように
「きれい」「かわいい」「若くなる」
をスタイリストに求められます。
気に入ってもらうためには、
パーマやカラーリングは欠かせないものです。

上海にお店を出店した当初、
非常に驚いたことがあります。
日本でカラーリングを施す際は、
髪のコンディションのことを考え、
出来るだけ痛まないように施術を行います。
たとえば、今現在、カラーリングをしていると考えて下さい。
リタッチ(髪の黒いところが出ている場所)が
3センチ以上出ている場合の、
カラーチェンジは非常に頭を使います。
ベースの色が2色(黒と茶)なので
同じカラー剤〔一色〕を使用すると同じ色にならないのです。
ですから最低2色のカラー剤を使い分けます。

色あわせには「色の足し算」という
独特の計算方法を使います。
でもその考えが中国では違いました。
「1色にしたいのなら、ベースが白なら1色になるじゃないか」
「痛んだらトリートメントをすればいい」

そうなのです。
画用紙に、黒と茶色が塗ってあって、
上から明るめの茶色の絵の具を塗ると斑になってしまいます。
だったら、白の画用紙に茶色を塗ればいい・・
まずブリーチして既存の髪の毛を白にするのです。
そして上から茶色のカラー剤でカラーをすれば、
確かに非常にきれいな色になります。
さらにテクニック的には非常に難しい
ブリーチのテクニックが非常に上手!
でも痛みは!!どうなる!
痛めないようにカラーリングを施術しようとする
日本人スタイリストと、
痛んだらトリートメントをすればいいと考える
中国人スタイリスト。
同じカラーを表現するのにこんなに考え方が違います。
オープン当初、ブリーチ禁止令を出したのは言うまでもありません。

この写真は、「カラーチャート」と言います。
美容師はこれを見ながら、カラー剤の調合を考えます。
時にはお客様にもごらん頂く場合があります。
中国ではベースを白まで色を抜いてから
ミックスして使用することが出来るため、色は無限に作れます。


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2006年3月7日(火)

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