横山典生  新米のベトナムビジネス物語

ベトナムの証券会社で
唯一最初の日本人社長です

第17回
神のみぞ知る・3

さて、邱氏の出資決定により、
継続案件となった旨の報告を、
正式に日本アジアホールディングズ首脳陣に行いました。

「現地パートナーの問題もあるが、
ベトナムでそれほど簡単に物事が進むと考えず、
アンテナを高くして広い視野を持ちながらやりなさい。」

涙がでますね。
日本資本の参加は3社です。
皆様、基本的な事柄には決定を任せてくれたり、
物分りがよいといっても、
やはり、3社それぞれの意思や事情があることに
変わりはありません。
その3社間の調整は簡単なことではないのです。

私のアシスタントの女性が、お茶を入れてくれました。
久しぶりにおいしい日本茶であります。
「よかったですね。邱先生が了解してくださって。
きっと飛行機の中でベトナム人の女性に
優しくしてあげたからですよ。」
なるほど、それもありました。
ああ、神様が私に課題を与えていたのでしょうか?
あの、ベトナム女性を放っておいたら
このプロジェクトは無かったのかもしれません。

父親の代から無神論者の家系ですが、
この時ばかりは、
世の中には不思議なこともあるのかもしれないと思ったのです。
でもこのプロジェクトが継続することになったことが、
かえって神様が私を棘の道に誘いこんだのかもしれません。
もっともこれから当分は、
神様なのか悪魔の仕業なのか分からないことが
さらに増えていくことを、
この段階で知る由もなかったのですが・・・。

現地パートナーに連絡を入れました。
ホッとしたといった内容の返信がありました。
最悪の状況も考えていたようです。
これからベトナムに帰って具体的な作業にとりかかっていきます。
また、しばらく帰国できなさそうです。

久しぶりにみる息子は、
父親との長期間の離れ離れな暮らしの影響も無く、
親しげにしてくれます。
“どこの叔父さん”ってな感じは微塵もありません。
普段から父親の存在を語り続ける努力をしてくれる妻に
最大の感謝をささげたいと思います。


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2009年9月10日(木)

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