横山典生  新米のベトナムビジネス物語

ベトナムの証券会社で
唯一最初の日本人社長です

第18回
いよいよ契約へ

将来は政治家になって
日本を立て直して欲しいと願っている父親の思いに対して、
新幹線の運転手になると、頑なまでに主張する息子のことを
頼もしいと思いつつ、ベトナムへの帰路につきました。

出資に関する契約について
ポイントである「資本の出資方法」は、
諸般の事情も考慮して、「株式の譲渡」という形にしました。
このへんの事情や方法論は企業秘密になりますので、
どうしても知りたい方は、
ベトナムのサクラ証券を訪問して、私に会いにきてください。
私を多少酔わせていただけさえすれば、
非常に高い確率で口がすべることになると思います。

さらに、「日本側資本の経営権を担保する」ことについてです。
このプロジェクトの現地パートナーの
ビグラセラグループの窓口は、
グループ子会社のビグラセラEXIMになったことは
以前にもお話していますが、
現地資本51%の株主の内容がこのころから明確になっていきます。

ズン首相が国営企業の本業回帰を唱えたことで
子会社から出資することにし、
さらに、個人株主を多く参加させた形の苦肉の策なのです。
日本側資本が経営権を持つことの担保は、
この子会社がもつ10%と、社長がもつ6%で
マジョリティーを確保することとなりました。

「撤退に関して」も、現地パートナーには
SSCから正式ライセンスを取得するまでの責任を持たせ、
その期限も決めました。

日本側資本がリードした契約書の作成ではありましたが、
現地パートナーからひとつだけ強い要求をされることになります。
出資金の一部を事前に預託金として差し入れろということです。
出資方法を株式譲渡に変更したこともあり、
この点はある程度呑まざるを得ないことになりました。


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2009年9月12日(土)

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