横山典生  新米のベトナムビジネス物語

ベトナムの証券会社で
唯一最初の日本人社長です

第70回
取引改善の試み

ベトナム金融庁長官から、
市場取引改善策についての提案がされており、
1月中に決定されるという話です。
内容は、まだハッキリしない点が多いのですが、
T+2(約定日の2営業日後に決済)で
株式の売却が可能になりますよ、ということのようです。

ご承知のようにベトナム株式の精算は、
T+3(約定日の3営業日後に決済)ですが、
実際には午後受渡しになりますので、
約定が午前しかないベトナム市場ではT+3の精算日には、
Tで取引された金銭や証券は間に合いません。
よってT+4でしか使用できなくなっているのが実態です。

そういったことから、ベトナムの大手証券は、
買い付け(金銭)については、
自社で一時的に融資したり(ルール違反の疑い)、
銀行に迂回融資させたりしていましたし、
売却、つまり証券を貸株することについては、
完全にルール違反(他人の証券を使用していた)でありながら、
お客様にサービスの提供をしていた実態がありました。

そういったことを背景に、今回の処置は
買った日から4日間売れないという「リスク緩和政策」であり、
T+4に売却が過度に集中しないようにする施策です。

もっとも、先日この問題のルール違反で
警告を受けた大手証券が長官に泣きついたのではないか?
と邪推したくなるような、早い対応でした。
市場関係者としては、いいことではありますが、
具体的にどうやるの?といったことがわからず、困惑しています。
副口座を開設してやりなさい、
などと言っていますがよく分かりません。
発表するならもっと具体的なことが
決まってからにしてもらいたいものです。

さて、年末年始にかけて
2組のお客様がサクラ証券を訪問してくださいました。
まず、大阪在住で開業されている超美人ご姉妹の歯科医さん。
ベトナムの歯科医の飛び込み訪問をされて、
日本との違いを聞いておられたり、
キレのいい大阪弁でとっても活動的で素敵でした。
一緒に、2010年のカウントダウンをさせていただきました。

そして、東京新橋で焼肉屋さんを経営されている若い社長さんも
従業員の皆様といらっしゃいました。
ベトナムで新しい飲食店の経営を考えられているようです。
そもそも、学生起業家の草分け的な存在でして、
かなり名の知れた方のようです。

以前、日本の将来に不安を述べたような文章を書きましたが、
訪問されている皆様のお話を伺っていると、大丈夫だ日本。
という気持ちにもなってきました。
皆様、元気をありがとうございました。


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2010年1月9日(土)

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