横山典生  新米のベトナムビジネス物語

ベトナムの証券会社で
唯一最初の日本人社長です

第98回
ベトナム・ドリーム

前回の銀行の話をもうちょっと。
ベトナムに証券会社が100もあることは既に申し上げましたが、
銀行の数も負けず劣らずあります。
高金利での資金集めが、
少ないパイ(ベトナムの預金者)の
取り合いによるサバイバルならば、
銀行株への投資も少しの注意と十分な吟味が必要ですね。
最近インデックスが上がっている中で
ポツンと取り残されているセクターです。
日ごろよりポートフォリオの中に
金融セクターも入れておいてくださいと
ご提案している私としてはちょっと歯痒い思いです。

日本アジアグループのユナイテッド投信投資顧問が
ベトナム株のファンドを組成して、
いくつかの証券会社が販売しているようです。
宣伝しているように思われるのは嫌なのですが、
このファンドの裏方をお手伝いさせていただきましたので、
少しお話させてください。
ベトナム株のファンドの話が出てきたときに、
グループ内でずいぶん議論されました。
あの2006〜07年の株価暴騰時に組成された
他社のファンドと同じようにしない、ということがポイントでした。

結果、以下の点が検討されて
ファンドの要素に取り入れられていると思います。
・市場規模が小さいことを認識し、
 過度かつ急激な資金の導入は行わない。
・高金利の債券をポートフォリオに入れて、
 安定感を持たせられること。
・魅力的な未上場株やIPOの取得が行えること。
・外国人枠がないものでも
 ポートフォリオに組み込めるようにすること。

現地のアドバイザリーは、昨年マーケットシェア1位になった
タンロン証券を要するMBグループのMBキャピタルです。
MBはミリタリー・バンクの略で名前のとおり、
元軍管理下の銀行でしたが、今は名前が残っているだけです。
外国ウケするようなプレゼンを一切していなかったので、
その名はあまり知られていませんでしたが、
強大な地場グループです。
ある意味で、私にとっては、
やっと信用できる連中に出会ったことになります。

3月18日の木曜日に、
タンロン証券の副社長(アナリストNO.1のあの酔っ払いです)、
MBキャピタルの社長
(元フランス代表のサッカー選手のジダンにそっくり)と
会合をもちました。

場所は、焼肉サクラ。(これ本当の話)

彼らから開口一番、
「この店はお前の会社のグループか?」
といわれましたので、笑ってしまいました。
(続く)


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2010年3月20日(土)

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