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          第40回 
          株で損して得すること 
         アレやコレやと書き続け、このコラムも40回目を迎えましたが 
          連載当初、友人たちが先ず私に訊ねたことは 
          「中国株をやっていて大丈夫なの?」と云うことでした。 
          私の少し機嫌を損ねた様子を見て 
          「はは−ん、そういうことか」と察した様子でしたが、 
          いくら元金が少ないと云っても2007年から始めた中国株です。 
          自慢にもなりませんが、何分の一に目減りしています。 
          彼らは皆いい奴ばかりですが、 
          人情として株で得した話より損した話のほうが 
          興味をそそられるようです。 
          そうすると、人との距離が近くなる特効薬は 
          以前取り上げた自慢話よりも失敗談と云えるでしょうね。 
        たとえば、ある人が同窓会に参加したときの話ですが、 
          毎年、株の儲け話をしている人が 
          去年は姿を見せなかったところ、 
          やがて、欠席裁判が始まり 
          「随分ヤラレタのかな?」 
          なんて陰口を叩く人がいたそうです。 
          また、知人は投資信託で儲けたことを周囲に話すと 
          厭味を云う人がいたそうですから 
          儲ければ儲けたで、人の嫉妬から身を防ぐ必要がありそうですね。 
        ですので、私はちょっとした火傷を負っているものの、 
          これで良かったのかなとも思います。 
          ところで、株は将来を予測する楽しみがありますが 
          それは私の趣味である将棋によく似ています。 
          邱友会でお会いした方々も 
          お金にガツガツされている様には見えませんでしたし、 
          世の中の動きを勉強するために参加された方が 
          多いように感じました。 
          殊に株や将棋が野球やサッカーなどのスポ−ツと違うところは 
          審判の判定で勝負の行方が左右されることはなく、 
          負ければ100パ−セント自分の実力不足が 
          原因であると云う点ですから 
          これほどスッキリした知的ゲ−ムもありません。 
        しかし、最近は随分冷え込みますね。 
          その所為か、 
          フトコロまで寒い気がするのは私だけでしょうかね。 
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