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          第41回 
          アツくなれるモノを持つ 
         年配でお元気な方は、ほとんどといって良いほど 
          ご自分のやりたいことをしたい放題されています。  
          その方たちからは 
          「あのとき、ああしておけば良かった」 
          という後悔にも似た言葉は聞かれません。 
          製造年月日が30年前になる私自身、 
          アッという間に時が流れたと感じますが、 
          そうすると尚更、人生の大ベテランの方たちは 
          光陰矢の如しと感じておられ、 
          つらつらと感傷に浸ってばかりはおられない 
          といったところなのでしょうね。 
        「やりたいことがある」を言い換えると、 
          熱中できるモノを持っているということです。 
          趣味でも仕事でも、 
          何か得意分野といえるものがあれば良いと思いますが、 
          やはり80代になってもお元気な方には 
          自営業の方も多いようです。 
          ある建具店を経営されている85歳の方は 
          お爺さんではありませんでした。 
          私が店のインタ−ホンを鳴らすと、 
          動く歩道に乗っているのではないかと思うほど 
          早いスピ−ドで玄関前までやって来られたのでした。 
          体型もスマ−トで、 
          後から顔を見せた60代前後の息子さんのほうが 
          年齢の割に老けていると思ったものです。 
        ここまで読んでこられて、俺には趣味も仕事もない、 
          たとえ、若者に接する機会があっても 
          何にも喋ることはない、と仰る方もおられるかもしれませんが、 
          そう悲観されることもないと思います。 
        熱中できるものはご自分で探すしかありませんが、 
          これは時間があるから見つけられると云った類ではなく、 
          ご本人の性格やどういった人生態度を持っておられるかの 
          一点にあるといっても過言ではないかもしれません。 
        ただし、若者と喋れば生活にハリが出てくるので、 
          打ち込むことが出来るモノが見つかるかもしれません。 
          どうすれば、年齢の差を越えられるかといえば、 
          失敗談をお話しになることだと思います。 
          短くも長い人生を生きて来られた方々なら、 
          「あんなことをやってしまった」とか 
          「こんな無茶なことをやってしまった」ということが 
          たくさんコロガっているのではないでしょうか? 
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