山本理さんの「男が語る美容に効く話」

第58回
政治家が長生きするわけ

新聞のインタビュー記事を読んでいると
「二世ダメ、アンタの息子が二世議員」と
一句詠みたくなるような老政治家のコメントもありますが、
煮ても焼いても食えないと言われる男の政治家には
七十歳近くなっても白髪を染めている人がいますね。
女性が髪を染めているのは自然に思えても、
男が元気に見せようといい年して髪を染めているのは
カッコ悪いです。
私は深い皺が刻み込まれた男の顔には
白い髪のほうが似合うような気がします。

しかし、反対に言うと、
政治家という職業は人気商売の一つだから、
人の目を意識せざるを得ないということでしょう。
年をとっても元気な人が多いですが、
その一つには
誰に会っても物怖じしないし、
どんなことがあっても動じないタフさがあること。
二つ目には政治家が長寿と引き換えに
彼らが通っている病院だという名声を
質草に入れる先の質屋の主人は一流のお医者さんというわけで、
滅多に質流れになることがないからでしょう。

そして、元気な人には食欲旺盛な人が多いですが、
政治家も例外ではありません。
たとえば岸信介元首相のスマートな体型を思い出せば、
ガツガツ食べられるだけではなかったのでしょうが、
八十代半ばの頃、
お昼に出されたステーキやメロンをなんなく平らげて
同席した方を驚かせたそうです。
中曽根元首相についていえば
水で洗っただけの生野菜をそのままボリボリと食べたり、
プールで泳いで運動されているそうですが、
九十歳の今でも姿勢がいいので、カッコいいなあと思います。
福田赳夫元首相は総理再登板の話があった七十七歳のときに
「まだまだオレなんて若すぎるよ」と言ったそうですが、
それほど若くない今の中曽根元首相にお願いすれば
総理大臣を引き受けられるんじゃないかと思うほどお元気です。

最後の相場師と呼ばれ、
九十五歳でこの世を去った是川銀蔵さんは
戦前、大臣になろうと思えばなれるのに、
そのポストを蹴ったそうですが、
野菜中心の食生活と、お酒を飲まないこと、
そして女性に気をつけることを
若い頃からご自分に課して実行されたそうです。
こうしてみてみると、長生きする人は
自分で自分を律する人といえるかもしれませんね。


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