山本理さんの「男が語る美容に効く話」

第65回
喜怒哀楽の献立表をつくる

温厚で皆から慕われる年配の方を
ホトケ様のようだと言う人もいるかもしれませんが、
少し意地悪な見方をすると、
そういった顔でいられるのは利害には関係のない
浮世離れした生活を過ごしている所為だと
考えられるのではないでしょうか?
それというのも
私がお目にかかった年輪を重ねても元気な方は
人間味があり、個性的で、社会にしろ個人にしろ
怒りの矛先を向けるエネルギーを
持っておられる方が多いように感じたためです。

年をとると、なかには人間がまるくなる方もおられるようですが、
もともと人には喜怒哀楽というギアがついているのですから、
時には怒らないと、どこか体の調子が悪くなるのかもしれません。
しかし、この怒りを自分自身に向けてしまうことは
避けなければならないでしょうね。
たとえば、昔の有名な作家には
自分で自分の命を絶つ人生を選んだ人も少なくありません。
それというのも、内面を覗きつづけるばかりに、
自分の多くの欠点に気づいて
最期は自分自身が厭になってしまったのではないでしょうか。
私が学生だった頃、授業で取り上げられた小説は
短命な作家によるものも多かったですが、
不幸な人生を送った作者が書いた小説を読めば、
不幸に陥りやすいモノの考え方が
自分の頭にインプットされるのではないか、
と思ったのは私だけではないと思います。

ところで、長生きで元気な方は一言でいうと、
自信を持っておられる方です。
どうして、自信があるのかと言えば
自分は正しいと思っているからで、
それは長年の経験に裏打ちされたものから
来るのだと言えるのでしょう。
先ほど触れたように、
批判が自分より人に向くことのほうが多いから、
クヨクヨ悩むことが少ないということですが、
精神的メタボリックにならぬようには
先ず、心の栄養バランスに気を配る必要がありそうですね。


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