山本理さんの「男が語る美容に効く話」

第73回
カッコよく見えるのは見慣れる所為もある

カッコに気を配るなら
人が不快に思わないことが大切だと思いますが、
電車で化粧する若い女の子に美人がいないと感じるのは
化ける前の姿を見ているからということよりも、
はしたないからでしょう。

女性が化粧するのはグラウンドキーパーが
野球場のグラウンドを整備することに似ていて、
ファンデーションをするのはホースで水を撒くのようなもの。
アイラインやマスカラで目の周りの印象を引き締めるのは
一塁ベースと三塁ベース周辺のデコボコの土を均するようなもの。
あばたや鼻の低さを隠そうとするのが
盛り土でマウンドの高さを調整するようなものといったところで
裏方さんであるグラウンドキーパーの方たちのように
化粧するのも人の目に触れないほうがいいのではないでしょうか。

また、マウンドに立つピッチャーが
その化粧している女性だと考えれば、
観戦しているのが男だといえるのかもしれません。
実際に球場へ足を運べば分かるように
ホームグラウンドの一塁席で応援しているファンの人たちでさえ、
そのときの結果によって選手を褒めたり、貶したりと
言うことがコロコロ変わるのですから、
未だに美男美女測定器が開発されていない人間の顔なら
人によってある女性を美人だとかそうでないと思うのは、
当然のことで、それには答えはありません。
 
そういえば、スポーツ選手のなかにも私が初めて見たときは
あまりハンサムでないと思っていた人が
実績を重ねていい表情になってくるのか、
私の目が見慣れてくるのか、
最後にはこの人俳優になれるんじゃないか、
とまで思うようになったことが一度ならずありました。

そんなことから考えると、人の目を気にするよりも
自分のことを美人だとか男前と思い込んだり、
「まあ、この顔の造作はそれほど酷くないんだぞ」と
他人からすれば勘違いだと思われようとも
自分に言い聞かせるほうが
自信が出るし、精神衛生上いいのかもしれませんね。

こんなことを書いている私がどんな顔をしているのか
知りたくなる読者の方もおられるかもしれませんが、
コラムに写真を載せていないのは
勿論、私が奥床しいからではありません。
幾分いや随分と顔を見慣れるのに時間がかかるでしょうから、
ご想像におまかせしようと思ってまでのことなのです。


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