山本理さんの「男が語る美容に効く話」

第81回
負けん気が若さの証明

年齢に関係なく、同じ土俵で勝負出来る。
これも将棋の醍醐味だと思います。
棋は対話なりと云う言葉があるように
将棋を指せば対局相手の
人となりが少し分かるような気もします。
いや、そんなことを云うと大袈裟ですが、
駆け引きや癖から
普段とは違う一面を見ることができます。

たとえば、形勢が良いときには
軽口を叩くけれども、雲行きが怪しくなると、
急に黙ってしまう人。
このタイプは年配の方に多いです。
こちらの形勢が悪くても
独り言を喋ってくれるお蔭で、読み筋がわかり、
戦うには楽な相手と云えるかもしれません。
また、溜息ばかりついている人もいます。
実は形勢を悲観しているわけでもなく、
相手を油断させようとしているので、
このタイプの場合は要注意です。
互いに溜息をついている人たちなんかもいて、
傍目にはどちらが勝っているのかわからない、
なんてこともあります。

そして、その人がどんな人であるか、
より一層知ることが出来るのが勝負が終わった後です。
将棋には感想戦と呼ばれる
一局を振り返る慣例があります。
敗者をいたわると云う意味があるのかもしれませんが、
余韻を残すと云った点では剣道の残心と似ているでしょうか。

勝ったほうは、ほとんどの場合、
負けた相手のことを慮り口数は少なくなりますが、
負けたほうは人それぞれです。
紳士然としていた初老の男性が
グダグダと言い訳を始めたり、
腹を立てて、感想戦をせずに、
憤然としてすぐに席を立つなど、
見た目とのギャップに驚いてしまうこともあります。

確かに、折角の休日にお金を払って
悔しい思いをするのですから、
これはなかなか、辛抱のいることです。
私など負ければ、
席を立つ元気すら無くなってしまいますが、
実のところ、年配の方でも悔しそうな顔をされる人ほど、
強い場合も多いのですから、
いくつになっても「負けん気」が大切なのかもしれませんね。


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