第25回
100歳塩谷語録より(2)
「なまじ専門的な知識など、ないほうがいい。
知識があると素直に信じられないからだ。
医者に限って病気が治りにくいのはそのためだ」
いまは本屋に行けばマニュアル本がいっぱい。
山崎が支店長になった当時、
支店長の手引書などありませんでした。
トップは「期待してるよ」
先輩支店長からは「がんばれよ」だけ。
支店長になる前から山崎は、変り種といわれていました。
土日のゴルフは失礼して、ボランテイア活動をたのしみました。
銀行外の人たちとの付き合いを通じ、
痛感していたことを本部の会議でも言ってしまいました。
「なぜ銀行は世間の評判が悪いのか、
それは銀行の常識は世間の非常識だから」
との自説を大声で力説しました。
アイツは生意気だ、という上司もいたようです。
新米支店長山崎は着任すると、
支店幹部の人たちに
「お客様を喜ばせる研究をしよう」と提案しました。
全員からアイデア募集し即日実施しました。
提案者にはご褒美をわたし
全員の前で、惜しみなく感謝と賞賛の言葉を浴びせました。
行員の一人ひとりに笑顔がよみがえり提案が相次ぎました。
マンネリ朝礼もダラダラ会議も変りました。
前向き発言を歓迎し提案を受け入れました。
お客様から
「窓口明るくなったね」
「ウチに来る営業の人も元気になったね」
の声を頂きました。
業績はグングン上がりました。
Qさんは
「仕事をする時玄人を使わない。
素人だったら玄人の人と競争して
勝つために工夫をしなければいけないから、
結果としてそれが勝ちにつながります」
と教えて下さった
素人支店長山崎も、
戦略、戦術、職員指導に工夫をこらしました。
そしてQさんの言われる通りの結果になりました。
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