第32回
まさか、すい臓ガン?
いまから10年前の話です。
研修講師は健康第一。
それまで毎年人間ドックに入り、
「暦の年齢に比べ肉体年齢は若い」といわれ安心していました。
その年は「すい臓が異常に腫れている、精密検査を」
と指示されました。
検査入院では、
「すい臓ガンの疑いが濃い、
最終の検査の状況をみて手術も覚悟して下さい」
との診断結果に、うろたえました。
「すい臓は一番厄介な場所にあり、
手術が成功しても、5年生存率6〜7%(当時)」
と担当の先生は丁寧に説明して下さいました。
講演・研修の予定が1年先まで入っている状況でした。
情報を集め、悩みに悩んだ結果、
「ホリステック医学でやってみよう」と決意し、
退院させて頂くことにいたしました。
以前から著書を通じて感銘していた帯津良一先生を
川越の病院にお訪ねしました。
第一印象が素敵でしたね、
丸顔、温顔の先生はニコニコと聞いて下さり、
公私にわたる生活の総点検を提案されました。
ストレスを指摘され、食事の改善をすすめられ、
漢方薬を調合して下さった。
山崎の生活は一変しました。
仕事最優先を改め、休養の時間を適当に取ることにしました、
心配の代わりに感謝を、お酒とカラオケを半減し、
一日一万歩を始めました。
永らくご無沙汰だった寄席通いをはじめ、
好きな落語家、志ん朝、小三治の追っかけ常連となり、
大いに笑いました。
家人からは
「お父さんの笑顔は久しぶりね」
と笑われるようになりました。
思えば第二の人生へ出発してちょうど10年、
無我夢中で走り続けてきました。
山崎は覚悟の上で始めた仕事ですが、
専業主婦だった家人は突然の変化に戸惑ったことでしょう。
従来の家事に加えて、朝から終日電話が鳴り続け、
その間、書籍の発送で郵便局へ、と。
そんな生活も工夫をして変えました。
帯津良一先生のおかげで山崎はいのち拾いをさせて頂きました。
それから10年、益々元気に
「人生100年時代・明るく・本気」の講演・研修に、
そして來月は上海邱友会へでかけます。 |