第67回
「本気」店の看板娘はA子さん
長期低迷のN支店が突如の業績向上、
支店長が新米のためか
「ビギナーズ・ラック」とひやかされましたが、
次期も、その次も、受賞となり、連続3期表彰店になりました。
以降は東京T店、埼玉K店、神奈川I店、同じくK店と合わせて
5店舗12年、
連続受賞の喜びを仲間たちと分かち合うことができました。
どの店も《本気》がみんなの合言葉になりました。
それぞれが難しい環境の店だっただけに、
みんなの喜びは大きかったのです。
自信をつけた一人ひとりは大きく成長していきました。
人が育っていく。
これが何よりの喜びでした
表彰店になるためには営業成績だけではダメです。
事務レベルの向上も大事です。
お客様の満足度も業績のひとつです。
窓口の応対も大事です。
窓口といえばあのA子さんのことを思い出します。
当店窓口の看板娘はA子さんでした。
笑顔が良くて、テキパキとした応対はお客様に好評でした。
やがてよい人と出逢い、よい家庭を築かれました。
そのA子さんから数年後、暑中見舞いが届きました。
わが家のキカン坊、幼稚園から帰ってくるなり
「ボク、さかあがり、できるようになったよ。
ホンキでやったら、できたんだ。
やっぱり、お母さんのいったとおりだね」
と、息を弾ませて云うのです。
ハット思いました。
私、知らず知らずのうちに、
あの《本気でやれば》を口にしていたのですね。
みんなが燃えに燃えたアノ《三期連続表彰》のN支店の熱気を、
久しぶりにおもいだし
《青春戻る》といった心境の今日一日でした。
A子
更にそれから10年後、そのA子さんから電話がありました。
子供が中学に進み、A子さんはPTA副会長というのです。
講演依頼の電話でした。
(次回へ)
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