第68回
A子さん企画・PTA本気講演会大成功
A子さんからの電話は、
沼津市立第5中学校PTAからの講演依頼でした。
テーマはA子さんと相談の上
《社会に出て、伸びるタイプの子供とは》にいたしました。
銀行には、毎年たくさんの新入行員が入ってきます。
都銀は学歴社会で、有名ブランド大学卒が約7割です。
しかし銀行歴32年、ウチ支店長歴12年の山崎から見ていると、
10年経つと、伸びる人、伸びない人がはっきりしてきます。
また、ボランティア活動50年
うち青少年教育団体タンポポ会30年の中での
小中学生指導体験から、お母さんの影響力に驚きました。
そこで、学歴よりも「母歴」ですよ、と大胆な発言をして、
お母さんたちをビックリさせました。
「母歴」などという言葉は、聞いたことありません。
山崎の勝手な造語です、
「おはよう、ありがとう、ごめんなさい」が、
ちゃんといえる子、いえない子、学校以前の家庭教育の問題です。
とくに母親の言葉、行動が大切、子供はしっかり見ていますよ。
ですから、講演のサブタイトルは
《あなたのお子様には人間的魅力がありますか》としました。
わが山崎家の体験談、成功と失敗を披露して笑って頂きました。
塾へ行き、偏差値高めて、ブランド大学へ進み、
大きな会社、銀行の、これまでの、
安全・有利なエスカレーターコースは崩壊しました。
中味のないブランド大卒だけで、
子供のしあわせが保障される時代は終わったのです。
「子供たちが出て行く、これからの社会、
そこで求められる能力とは一体何でしょうか?」
と問いかけました。
創意と工夫、問題解決能力、知識よりも知恵、
リーダーシップ、人間関係能力などなど、です。
ここでも《本気》の詩を紹介、
お母様方にも声を合わせて朗誦して頂きました。
最初は蚊のなくような声でした。
山崎は、声を張り上げて
「これでは、お母さんとお子様の将来が思いやられます。
もっと本気でやりましょう、やり直し」
と大声で言うと、ワッと笑いが出て、力強い《本気》になりました。
1991年10月19日(土)の午後、
このPTA講演会は大成功でした。
最初は50人程度の集会の予定が、なんと480人となり、
会場は体育館になりました。
近隣の三つの小学校のお母さんも多数参加したからです。
アンケートも最高の評価でした。
PTA副会長のA子さんの企画力、行動力に加えて、
彼女の人柄のおかげでしょうか。
しかし何よりもA子さんの《本気》が
根底にあったからに違いありません。
つい最近も、嬉しいメールが届きました。
いまから30年の昔、
あのN支店で「静香詩・本気」に出会えたことが感謝です。
私にとって一生涯の心の友です。
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