米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第10回
危ない汗、大丈夫な汗

歳とともにやたらに汗をかくようになるものです。
汗をコントロールしているのは自律神経なので、
それに偏重をきたすと、汗がやたらに出ることになります。

年齢とともに自律神経の機能が
うまく働かなくなってきたせいでもあるのです。

暑い日には、手足の血管が広がって、
汗をかくことで、皮膚温を下げ、
寒い時には、皮膚の血管が収縮して、体温を保とうとします。

この皮膚の機能が低下してくると、
汗をかいて皮膚温が下がってきても、
過剰反応してしまうので、
汗が止まらなくなってしまうというわけです。

だからやたらに汗が出るというのは、
やはり歳のせいでもあるのです。

寝汗をかくので病気ではないですか
と訊かれることが多いもの。
しかし、寝汗そのものが危険という意味ではなく、
寝ている間に体温を上がりすぎないようにしているだけなのです。

睡眠が深くなると視床下部の発汗中枢が、
日中より、体温を下げようとするので、
寝汗をかくようになるのです。

深く寝たときにその作用が強くなるので、
よく眠ったとき、汗びっしょりということになります。
あとは、寝具の関係で、
布団や毛布が体温を上げすぎていて、
寝汗をかくこともあります。

医学的には、寝汗をかくと結核が疑うと
古い医学の教科書には書いてありますが、
これは結核に特徴的な症状ではないのです。

サウナで汗をかくことはいいことでしょうか?
サウナで汗をかいていると思うかもしれませんが、
実際には汗というより、
部屋の湿気が皮膚に付着して水滴になっていることが多く、
思っているほど本物の汗はかいていないのです。

サウナの良さは、汗をかくというより、
高温と水風呂によって冷やすことで、
皮膚の血管を拡張させたり、
収縮させることが、自律神経を刺激していいのです。


←前回記事へ

2009年8月28日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ