第45回
お風呂で音楽を聴く
音楽を聴くというのは、
以前はレコードかラジオしかありませんでした。
今では、アイポッドのような携帯型の音楽プレーヤーがあるので、
どんなところでも好きな曲を聴けるようになりました。
それだけに一曲をじっくり聴く
という習慣がなくなってしまいました。
仕事や車の運転をしながら聴くということはあっても、
ステレオの前に座ってじっくり音楽を聴くことは、
よほどのオーディオマニアでない限りほとんどないでしょう。
私が以前、監修制作した
「脳がいきいきクラシック」というCDで、
音楽がいかに脳を刺激するか実証実験をやりました。
イメージをふくらませるようにして交響曲を聴くと、
明らかに右脳が活性化され、
歌曲のように歌詞のある歌を聴くと、
左脳が活性化されることがわかりました。
つまり音楽はしっかり聴くという意識を持って聴くことで、
脳を十分刺激できるのです。
最近の私たちの生活では、音楽があふれているので、
意識してしっかり一曲を聴くということがなくなっています。
お風呂ならだれにもじゃまされず
音楽をしっかり聴くことができます。
防水のCDプレイヤーなどで、いままで聞き慣れている曲も、
しっかり聴くことで、いい刺激になるはずです。
もちろん歌謡曲でもいいのですが、
そこで一緒に歌ってしまっては、
脳の刺激にはなりにくいのです。
黙って歌詞の意味を考えながら聴いてみましょう。
言葉の意味ひとつひとつを考えて聴いてみると
日本語の詩の美しさを再発見できるかもしれません。
音楽をただ聴けば脳が活性化するのではなく、
しっかり聴き込むそんな聴き方が必要なのです。 |