第46回
利き手でない手を使ってみよう
ドアを開けるとか、
お箸を使うという動作を考えてみると、
どっちの手を使ってみようと考えているわけではありません。
無意識にやっている動作です。
つまりそれは脳の中に完全に回路ができあがっていて、
素早く考えることなくできる動作になっています。
しかし、例えば、右利きの人は、
左手で自分の名前を書くことをイメージしてみてください。
すごく書きにくいはずです。
逆に右手で書くことをイメージすると、
そんなに抵抗はないはずです。
イメージしているときも、
同じように運動神経を刺激しているのです。
だから普段やってことのない動作は
ぎこちなく感じてしまうのです。
つまり私たちは、利き手を使うということは、
慣れた脳の中の神経回路を使うことになるので、
使っているという意識がなくても、
決められた動作ができるのです。
しかし、それでは脳を刺激するということから考えると、
弱くなってしまいます。
利き手でないほうで、
文字を書くことをイメージするだけで書きにくいと思うのは、
それだけ新しい神経回路を作っているということになります。
さらに実際に利き手でないほうで、
いろいろ使ってみましょう。
歯ブラシで歯を磨いたり、
フォークを持って食事をしたり、
携帯電話でメールを打ってみてはどうでしょうか。
もちろんそんなことをすれば、非常に疲れます。
しかし、疲れるということは指先だけの問題ではなく、
脳も面倒なので非常に疲れるのです。
だからこそ、それがいつも使っていない脳を使うことになります。
普段やらないこと、面倒なこと、
これこそが脳の中に新しい回路を作っていくので、
それが脳を活性化してくのです。 |